沖縄県から「首里城破損瓦等利活用アイデア」として採択いただいた『Una-』(御庭)プロジェクト。破損瓦の受け取りセレモニーが8月15日 守礼門前で開催されました。
「首里城への思いを多くの人が共有し、また思いを形として残していく」ことを目的に沖縄県が募集した「首里城破損瓦等利活用アイデア」において19件の取り組みが認定されました。
そのうちの一つで、「奉納」をコンセプトに1間×1間のコンクリートパネルで演奏空間を創出し、その上で歌三線による琉球古典音楽を演奏するというのが本プロジェクト。
当法人代表理事山内が考案し、一般社団法人琉球びんがた普及伝承コンソーシアム、株式会社HPC沖縄、株式会社技建、株式会社okicomの賛同によりスタートしました。
※2020年2月17日に発表した「一般社団法人琉球びんがた普及伝承コンソーシアム」との包括連携協定の一環
琉球古典音楽を始めとする、琉球伝統芸能はまさに首里城があったからこその「芸術」であり、高貴な“うとぅいむち”(おもてなし)は外交のツールでもありました。儀式等の際は、正殿前の「御庭」(うなー)に舞台を設置し、踊奉行(うどぅいぶぎょう)たちが上演していました。首里城内の広大な空間である「御庭(うなー)」は、琉球王朝文化の中心であり、神聖な場でもあります。
このプロジェクトから誕生したパネルを用い演奏することで、その場がその瞬間だけの特別な空間へと変わる時、それが『Una-』となります。
パネルには首里城火災により破損した瓦を配合した、超肉薄の新素材ハイブリッドプレストレストコンクリート(HPCⓇ)を使用。
デザインには琉球びんがたの図柄を用いその上で演奏することで、伝統と革新に迫りながら新たな演奏空間の創造を目指します。
8月15日 首里城公園にて行われたセレモニーでは、破損瓦100片を沖縄県から受け取ったあと、山内氏による琉球古典音楽《首里節》の奉納演奏を行ないました。
今回制作するHPCパネルを使用しての『Una-』による演奏の初披露は、首里城火災から一年後の令和2年10月31日(木) 玉陵にて予定しています。
首里城復興への想いと、歴代国王王妃への敬意を込めた今回のアートパフォーマンスを含め、琉球伝統芸能デザイン研究室は持続可能なSDGsの取り組みとして、未来に琉球王朝文化の再構築を発信して参ります。
セレモニーに先立ちまして、令和2年8月13日(木)午後5時より オンラインプレスリリースを行いました。
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